組織風土改革① なぜ、いい社長でもいい組織はできないのか。

2014年5月21日 執筆: 赤木 浩二  テーマ:

経営者のパワーが強すぎると社員は育ちづらい。

特に創業経営者は商品に対する思い入れもあってお客さん対応も上手、技術的なことも詳しい、いわゆる社内でNo1プレーヤーであることは少なくありません。

おまけに話をさせてもうまいし、人間的にも魅力がある方も多くみられます。

「そんなにいい経営者だったら人も育つんじゃないの?」とお感じになるかも知れません。

しかし、このような何でもできてしまう経営者ほど何でも口を出し、実際に成果をあげてきた事実もあるから社員も強くはいえません。知らず知らずのうちになんでも「まずは社長に聞いてみよう。」となり自分で考えなくなるのです。

社外からみて評価の高い経営者であり、人間的に尊敬できる方であっても「自立した社員を育てる」という点においてはこのようなトップの存在は逆効果です。

仮に部長とか課長とか肩書きがついた人がいても同じです。みんな社長の方を向いて仕事をするようになります。実を言うと私もサラリーマン時代は、部長職でしたが、人事権も持っていなかったので社員からすると「組織図上の上司」ではありますが、実質上の上司は社長という状態です。

「何をやればうまくいくか」という正解が明らかな時代は問題がありませんでした。しかし、変化のスピードが早く優れた経営者でも毎回、正解を出すのは難しくなった今、現場の社員と一緒に答えを探していくというスタンスがないと立ち行かなくなっているというのが現状です。
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カリスマ型組織から自立型組織に変えるためにまず、トップの強いパワーを段階的に弱めることはしなければなりません。

例えば、手始めに「意思決定のやり方を変える」「「会議や朝礼のやり方を変える」「何か、思い切って任せる」などです。

「私の場合は、そんなにカリスマ経営者ではないから心配いらないよ。」とお感じになった方、試しに以下の「カリスマ型組織度チェック」をやってみて下さい。

「カリスマ型組織度チェック」

□社長が獲得した顧客が全体の40%以上ある
□社長が営業現場に出ると80%以上の確率で契約が成立する
□最近、「これは社長じゃないとわからないしな。」と社員が会話したことがある
□そもそも社長でなければ受けることができない商品やサービスが存在する
□会議は半分以上、社長が話している
□現場の社員にも直接、社長が指示をしている
□最終的な意思決定はすべて社長が行っている
□明確な人事評価制度、賃金制度を導入していない
□昇進、昇格、組織の配置は社長が行っている
□来客が一番多いのは社長である

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