弊社がクレドマネジメントを手がけるきっかけとなった香川県の
大河内工務店さんの定期的なクレドミーティングに参加して来ました。
大河内工務店さんとは「日本一気持ち良い工務店を目指す!」というビジョンを元に地域に根ざしたコミュニティづくりを実践し、「営業いらずのブランド工務店」としてマスコミにも取り上げられている会社です。
この大河内工務店さんのミーティング、いわゆる会議は一味変わっています。
「社員の自律を促すミーティング」なのです。
まず、運営は全て社員の皆さんでよくある社長の話は2時間40分のうち、5分もありません。
訓示や説教がないのでまず、重苦しい雰囲気はまるでありません。
初めにアイスブレイクタイムです。担当の方が場の雰囲気を和ますために簡単なクイズを行います。
今回は、漢字が表わす意味を取り上げられていました。「口からプラスとマイナスを発したら「吐く」マイナスを取ったら「叶う」になりますね。」という風に。
次に行うのは「今月のWAO!」これも社員さんが順番に主にお客さんとの間で起こった感動体験をリアルに話します。
毎回、いい話で思わず、ほろっと来ることもあります。
そしてクレドを持って「できていること」「まだできていないこと」をエピソードを交えて話します。
クレドを読むだけではなく日常の事例と重ねることで「どんな活動が大切なのか」振り返ることができますね。
このあたりで大体1時間が経ちますので恒例のティータイムです。毎月、担当が決まっていて「おすすめのお菓子」を持ち寄るのです。
予算も決まっていて「最近、話題になっているスイーツやご当地のもの」を選びます。
これも楽しみの一つですね。今回は部活帰りの中高生に人気の「アイス最中」です。ミーティングの中でリラックスタイムを設けることもいいアイデアを引き出すコツですね。
休憩後は「チャレンジ課題」といって社内で問題となっていたり検討が必要なテーマを取り上げ、解決策を検討する時間です。
ファシリテーターも持ち回り、会を重ねる毎に段々とうまくなって今では全員が意見を吸い上げ、深堀ができるようになっています。
最後は今月のことわざや名言をやって次回の役割を決めて終了です。
今回は「イチロー」の名言が紹介されました。
よくミーティング終わりに上司が「このままだとやばいぞ!わかっているな!」というような事を言うケースがありますが、これは逆効果です。上司がすっきりするだけです。
それよりも「よし!今日も頑張ろう!」という気分になって締めくくりたいものですね。
名言というのは原理原則ですから大抵の場合は、共感できるものが多いです。
ミーティングは以上で終わり、2時間40分の会議を月1回のペースで実施されています。
大河内工務店さんではクレドミーティングを「人材育成の場」として活用されているのです。
よく経営者は社員が「自分で考えるようになって欲しい」「自分で行動できる人になって欲しい」と願っていますが、なかなか難しいですね。
「そんなのどんどん任せればいい」
とお感じかも知れません。
しかし、任せるのもリスクがあります。大手ならまだしも中小企業の場合はちょっとした失敗が大きな打撃になることが少なくありません。
ちょっとならいいですが、挽回がきかないケースも多い。
でもそれではいつまで経っても社員は育ちません。
だから、まずは「練習」させるんです。「自分で考えて決めて実行する」ということを体験させる、
それには「クレド」みたいなツールを使って考える習慣を身に付けるのが一番やりやすいです。
もちろん。「クレド」でなくても構いません。経営理念やビジョン、経営計画を振り返るでもいいです。
よくないのは社長が会議も設計して言いたいこと言って指示を出して社員はわかったつもりになって、実はあまり進んでいない、気づいたら社員は指示待ち・・・・
伸びている会社の経営者にインタビューすると不思議と皆さん以下のように言われます。
「いやー、私は何もやっていないんですよ。みんながよくやってくれるんで助かってます。」
「私はマネジメントがうまくないんです。運が良かっただけで・・・」
謙虚でニコニコしていてこちらが恐縮するほど礼儀正しい方ばかりです。
面白いですね。
※でも「何もやっていないんですよ~」と謙遜される経営者によくよく話を伺ってみるとやっぱり着実にこなされています。この点はメルマガでもご紹介していきます。よろしければ、登録下さい。
【追伸】
理念やクレドの浸透を行っていると「今、組織の状態はどのようになっているのか」という現状把握が
必要となってきます。
そのため「組織の状態を見える化」する「組織ムード診断(仮称)」を開発中です。
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